日々の暮らしに穏やかな風を運ぶ
静岡県浜松市に染色工房を構える山内武志さんは、70後半の齢となっった今でも型作りから型染めまでの工程のほとんどを手がけています。
型染めの小座布団は、凹凸のある綿リップルを使って型染めし、布団職人による丁寧な縫製で仕上げられた手間暇のかかった作品です。手ざわりがよく、弾力が心地よい型染めの小座布団は、現代のインテリアにマッチする美しさを持ち、世代を超えて支持をされている定番の品です。
チャーミングであたたかな世界に魅了される
水玉模様の凹凸がある綿リップル生地に、四角の模様を型染めした、山内武志さんらしいチャーミングな作品です。よく見ると、一つひとつかたちが微妙に型が変わるのも手しごとならでは。毎日見ていて飽きず、よいものに毎日ふれる喜びを感じさせてくれます。
■material: カバー/綿(綿リップル)100%、中綿/綿100%
※汗や摩擦により色移りする場合があります。
※サイズは目安で、一枚一枚ばらつきがあります。
※手染めのため、画像との色の違いや色ムラがある場合があります。 ※日光に長時間あたると、色あせが発生します。
※お手入れは、固くしぼった布巾で軽く拭いてください。週2〜3回のお手入れで十分きれいを保てます。
商品のつくり手について
伝統の型染めで生み出されるモダンテキスタイル
明治から大正時代にかけて、型染めの産地として知られていた浜松。天竜川を水源とした豊富な清水に恵まれ、山風が吹くこの地は、洗いと乾燥が鍵を握る染め物にとって絶好の場所です。この浜松で型紙づくり、染め、色止め、洗いなど気の遠くなるような作業を要する伝統的な型染めの技法を今も守り続けるのが、浜松に工房を構える染色家の山内武志さんです。
紺屋を営む家に生まれた山内さんは、人間国宝の染色家・故芹沢けい介氏に師事して技の研さんを積むと共に、感性に磨きをかけ、独自の世界観を確立させます。
「すべての工程がおろそかにできないんです」と語る通り、一つひとつの工程に対して、一切の妥協を挟まないそのていねいな手仕事ぶりには、伝統工芸を生み出した先人たちへの敬意と、浜松の染め文化に対する誇りが感じられます。
丸や四角を組み合わせた幾何学模様や伝統の和柄をアレンジしたぬくもり感あふれる柄は、つい手に取ってみたくなる愛らしさ。色とりどりの染め物たちが、暮らしを楽しく彩ってくれます。
[N Drive 創刊号 静岡いろは掲載店]