山内作品の真骨頂、富士ののれん
87歳を迎え、ますます精力的に型染めに取り組まれている山内武志さん。その作品のなかでもとりわけ見事なのが、富士山シリーズです。シンプルな型だからこそ、染めの美しさが際立つ作品。単純化された色、かたちに山内さん独自の美意識を見出すことができ、見事、というほかない作品に仕上げています。雲がぽっかり浮かぶ、平和で穏やかな景色に心が安らぎます。
ドアや部屋の仕切りとしても、写真のようにタペストリーとして飾っても。部屋に一つあるだけで、空間をワンランク上に彩ります。暮らしのなかでこそ映える山内さんの作品、見るたびに豊かな気持ちになれる逸品です。
・再入荷した最新作となりますので、写真より色滲みが若干ございます。
これも87歳となられる山内さんの現在の仕事とご理解をお願いいたします。
また、転売目的のご購入はお控えくださいませ。
人間国宝の 故芹沢けい介(せりざわけいすけ)氏に師事し型染めを学んだ山内武志さん。山内さんが生み出した型紙は、手ぬぐいだけでも100種類以上といいます。なかでものれんは、そのダイナミックな図案でとても人気です。
伝統柄からオリジナルの抽象柄までその生命力あふれる作品に魅入られ収集するファンが多いというのも頷けます。華やかでありながら決して俗っぽくならず、品格があり使い込むほどに愛着の湧く逸品です。
■material:綿100%
※洗濯は中性洗剤をお使いください。手洗いをおすすめします。タンブラー乾燥は避けて形を整えて陰干しにしてください。
※サイズは目安で、一枚一枚ばらつきがあります。
※手しごとのため、画像との色の違いや色ムラがある場合があります。
※山内武志さんの最新作となり染めむらやにじみ、染料のあとなどが見られることがあります。ご本人曰く「今の僕の仕事は、こんな感じ」ということで、全体感を損なうものではないというご判断の作品は当店としてもそのまま販売することにしています。どうぞご理解のほどお願いいたします。
【お願いとご注意】
色名や柄名については当店で独自につけています。色名は日本の伝統色にちなんだ名ですが、手しごとの魅力を伝えるための意図で名付けており、カラーチップやチャートを元にした染色ではありません。
当店の色柄名を指定しての、アトリエぬいやさんや別店舗さまへのお問い合わせはどうかご遠慮いただきますようお願いいたします。また、別店舗さまでの色名と当店の設定する色名は同じ染色とは限りません。
また、同じ色名であっても、手仕事ならではの特性で商品ごとに多少の違いがございますことをあらかじめご了承ください。色や素材についての疑問などはお気軽にお問い合わせくださいませ。
商品のつくり手について
丁寧な手しごとから生まれる、唯一無二の型染め
明治から大正時代にかけて、型染めの産地として知られていた浜松。天竜川を水源とした豊富な清水に恵まれ、山風が吹くこの地は、洗いと乾燥が鍵を握る染め物にとって絶好の場所です。この浜松で型紙づくり、染め、色止め、洗いなど気の遠くなるような作業を要する伝統的な型染めの技法を今も守り続けるのが、浜松に工房を構える染色家の山内武志さんです。
紺屋を営む家に生まれた山内さんは、人間国宝の染色家・故芹沢けい介氏に師事して技の研さんを積むと共に、感性に磨きをかけ、独自の世界観を確立させます。
「すべての工程がおろそかにできないんです」と語る通り、一つひとつの工程に対して、一切の妥協を挟まないそのていねいな手仕事ぶりには、伝統工芸を生み出した先人たちへの敬意と、浜松の染め文化に対する誇りが感じられます。
そんな山内さんが生み出す布製品は、伝統的な型染めならではのやさしい肌ざわりや通気性の良さ、色の鮮やかさはそのままに、現代の暮らしにも馴染むモダンなデザインが魅力。丸や四角を組み合わせた幾何学模様や伝統の和柄をアレンジしたぬくもり感あふれる柄は、つい手に取ってみたくなる愛らしさに満ちています。色とりどりの染め物たちが、暮らしを楽しく彩ってくれます。
[N Drive 創刊号 静岡いろは掲載店]